「えーー!お祭りとか楽しそう!」

「トラブルの予感しかしませんが」

「新!マイナス思考はあかんで!トラブルなんて、自分から飛び込まへんかったら大丈夫や!」


いつも自分で飛び込む奴が何を言ってんだか…そう思ったけど、杏のキラキラした目を見たら、いくなとも言えない


「俺は杏ちゃんの浴衣姿見たいなぁ」

「浴衣?むりむり!動きにくいし」

「どうして杏ちゃんは、機動性を常に考えた服しか着ないのさ!」


慧はぷんぷんと怒っている。
杏の私服は、きっとこの年齢にしたらシンプルすぎるもんだ。

夏なんてTシャツにショートパンツとか…
そんなんばっかり

一度慧が、ワンピースやスカートを着てみてはどうかと提案すると、ひらひらのワンピースは、動きやすいけど裾が邪魔。
タイトなスカートは、足が開かないから却下

と言っていた


だから、浴衣なんてもってのほかだろうな


「えーー見たい見たい!」

「でも、杏は顔がちっせぇから、浴衣似合うだろうな」

ニコニコと響が慧の後押しを。
杏は響スマイルにに弱いからなぁ