「どうだったの?緋色の方は?」

「何も…何もわかんねー」

ガックリしたように肩を落とす

「でも………」

「??」




「最後に住んでたアパートは、見てきた」

「…そっか」

思わず微笑んだ

緋色も懐かしそうに笑っている




「じゃ、でっかい方の風呂にでも入ってくるか!」

「そうだね!夜までは堪能しよう!今日こそガッツリ食べるぞー」

「お前、頑丈だよな!」

「丈夫って言ってよ!失礼じゃない!」

持ってたタオルを緋色に投げると、爆笑していた顔面に当たった









「じゃあ、40分後に…」

大浴場の前で立ち止まると、緋色がすっごく不満そうな顔をした

「何?長い?」

「…風呂がいい…」

「え?」

「家族風呂がいい!」

「はい?」

「あっちに家族風呂があるんだよ!そっちに行こうぜ!」

「えー!だって別料金じゃないの?」

「一時間以内で上がればタダなんだよ!」

「……………」

緋色って…そういえば超寂しがりやなんだよね…