「姫ちゃん…」

空時間、テラスでぼーっと一服していたら、ブルーがやって来た

「昨日、緋色から聞いたんだって?」

「…うん。ごめん、勝手に…」

「ううん、いいよ!ビックリしたでしょ?」

「うん、かなり…」

少しの沈黙が流れた

「軽蔑…する?」

「な、何で!?」

「いや、色々…」

「まさか!むしろ、大変だったんだなって…
私なんかが勝手に詮索しちゃって、逆に私を軽蔑するならわかるって感じ」

「まさか。姫ちゃんは当然な事をしたんじゃない?」

ブルーはにっこり笑った

「記憶…喪失だったんでしょ?」

「うん。新しい人格を埋め込まれて、別人になったんだ…まあ、だから今があるんだけどね…」

「辛かった?」

「辛かったよ…自殺するまで…緋色が好きすぎて…」

「どうして、二人ともうまく付き合えなかったの?」

「…怖かったの。緋色に嫌われるのが。だから、本心を言うことなんか出来なくて、ただ言われた通りするだけで精一杯だった…間違ってたけどね!」

ブルー…

「薬って、どんな感じだったの?」

「…地獄だよ…」