自分のモヤモヤを聞いて欲しい

分かち合って欲しい

そんな衝動に駆られる









「うん。今帰る…」

「緋色なんか、スキップして帰っていったぞ!今日バイトまで、碧依ちゃんとデートするんだって!」

胸がチクリと痛む


『その幸せは、あんた達が人から奪ったものなんでしょ?』


もう一人の私が囁く…


「いいよね〜、あの二人見てると羨ましくなっちゃうよ。俺も癒し系彼女が欲しい!」

「バカね…」

私は苦笑いして席を立った


ダメだ…、このままモヤモヤしてたら死ぬ!


こうなったら緋色に直接聞いてみないと!


人から聞いた話で、私がモヤモヤしてたって仕方がない

このまま二人を嫌いになるなら、ちゃんと聞いてからじゃないと、納得なんかできない


私は自分の車にエンジンをかけ、クラッチを思いっきり踏み込んでギアを入れた


もう、白か黒か、ハッキリさせなきゃ気がすまない!