加賀美君はキョトンとした顔で私を見つめながら、不思議そうにうなずいた

「緋色…って…」

緊張で指が少し震える…

「碧依ちゃんと仲がいいでしょ?」

「姫川さん…まさか…」

ドキッとして「え!?」って言った声が裏返ってしまった

「緋色に惚れちゃったんじゃ…」

「まさか!やめてよ!」

思わず大きい声を出してしまい、シーと指をたてられた

「違くて…。二人がどうやって長く付き合っていられるか教えて欲しくて…」

「えー?それは俺にも説明できないよ?二人に聞けばいいのに…」

「そうなんだけど…
加賀美君から見た二人を教えて欲しいっていうか」

「俺から見た二人?」

「じゃあ、二人が付き合った経緯を教えて!」

「うーん…、俺もよく解らないんだけど…
緋色の傷を上野が埋めたからじゃないのかな?」

「傷?」

「うん…、緋色が付き合ってた女の子が自殺しちゃって…」

「自殺!?な、なんで?」

「あ、あー、えー、っと…ヤバい薬で心が壊れちゃって…」

「く、薬!?」

またシーッてされる…

「頼むよ!黙って聞いて!」

「ごめん…」

ため息をついた加賀美君が、またゆっくり話始めた