緋色はお父さんの為にちょうどアパートに移るつもりだったから、タイミング良かったんだけど

だから私達は大学には『家族』として登録している



そういえば、今さらだけど…緋色って結婚する気、あるのかな?

再同棲してから、聞いたことない…



私の心がヒヤリと汗をかく

「このままでいいかな」とか思ってるのかも…

ちょっと不安になりかかったその時、緋色は話しかけてきた

「群と青、元気だって?」

「…元気に決まってるでしょ?お母さんがお手上げなんだから。
大体、あいつらは何で私になつかないで、緋色にばっかりなつくのかな!
私、下手したら殺されたかも…」

「ぷっ!お前は相手するのが下手くそなんだよ」

「だって狂暴なんだもん」

「お前、そんなんで助産婦って出来るのか?」

「お母さんにも言われた!出来るわよ!」

「そういえば、来年の実習、舞鶴病院で決定なの?」

「当たり前じゃない。実習も就職も、あそこしか決めてないよ」

舞鶴病院…

私が行った病院



あの日があったから、私は助産婦になりたいって思うようになったんだもん