「お前に会いたいんだよ…強引に押さなきゃ来ないって、解ってるから」

緋色は楽しそうに笑ってる

そうだよね、思考回路が似た者同士は解り合えるよね!

フン!

「あ〜あ、またバイト休まないと…」

「親がアメリカにいるんだから、仕方ねーって。バイトは気にするな」

「だって、二人で休んだら来月生きていけない…」

「え?俺も!?」

「当たり前でしょ!?お母さんにしたら、私達セットなんだから…」

ふうとため息をつきながら、貯金通帳を眺めた

き、厳しい…

やっぱり手をつけちゃおうかな…、仕送りに

親のワガママなんだから、親からの仕送りに手をつけても、致し方ない状況か…

これもそれも…太門さんが、麻薬捜査の関係でFBIなんかに行かなきゃ…

黙って日本にいればいいものを…

旅行代が半端じゃないんだからっっ!!


まあ、上からの命令だから仕方がないんだろうけど



太門さんの異動命令は、私が大学に入る年と同じで、二人は泣く泣く緋色に頼んで渡米して行った