バラバラと心が壊れていく音が聞こえるような、それとも単に、ギリギリ繋がれていた安物の接着剤で糊をしただけの心臓が剥がれ落ちただけなのか。



気になるのは詩織が何をしているのか。



そして……俺の事をどう思っているのか。



ここまで来たら、あの日、再び告白させてくれと頼んだあの約束は無効だろう。



真実を知ってしまった今では……状況が違いすぎる。



かと言って、このまま陰で思うままなんて、そんな小さな想いだったらとっくに諦めて……会社に未練無く俺はここを去っている筈だから。