先生のきっちりみっちりなお説教を終え、ようやく自分の席へと戻る。



つっ、疲れた……。

朝からバタバタしてたから、ようやく一息つける……。



机に顔を預け、ぐで~っと溶けるようにだらけきっていると、



「かーのんっ」



明るい声と共にギュッと肩を掴まれた。



「わっ…た、太陽くん」



びっ、びっくりした。

完全に気抜いてたから、心臓が飛び出そうだったよ……。



「なんかすっげー疲れた顔してるけど、どうした?」



私の机に腕を乗せ、その上にアゴを乗せる。

そして上目遣いで、ジッと不思議そうな目を私へ向けていた。



「あ……えと……斎宮くんを保健室に連れて行ってたの。保健の先生もいなかったから、色々やってあげてて……」



べ、別に隠すようなことじゃないもんね。

友達として、当然のことをやっただけだし…っ。



「あ~!楓音の隣の席の人ね!じゃあさ、あとで一緒にお見舞い行こうよっ。体調悪いなら、俺も心配だし!」



なんて、いい人なんだ太陽くん……!

斎宮くんとは喋ったこともないはずなのに。

クラスメイトのことを心配してあげてるんだね……!