そして再びベッド近くのイスへと腰かけ、顔をゆっくりと覗きこむ。



顔の赤みも引いてるし、呼吸も大丈夫そうだ。



よかった……。

きっと薬が効いてくれたんだね。



斎宮くんが起きたら、あとでもう一度体温測ってもらわないとね。



無事を確かめ、安堵していると、ふと思い出す。



…そういえば。

私、ここでどれくらい眠って…………んんぅっ!?



今度は声を荒げないよう、何とか心の中で抑えた。



ちょっ、ちょっと待って…!

ここに来てから、もう一時間も経っちゃってる……!



やっ、やばい…!

只でさえテストが近くて、大ピンチなのにっ。



この前も斎宮くんと一度、サボっちゃってるし、さすがに怪しまれちゃう。

ていうか、またまた先生に怒られる……!



いっ、急いで教室に戻らなくっちゃ。



斎宮くんはまだ眠ってるみたいだし…このまま寝かせておいてあげよう。



「……またお昼に会いにくるね」



眠る斎宮くんにそう伝えると、私は急いで保健室を飛び出した。



そして、先生には小休憩の間、みっちりきっちり怒られました。

次からは補習をさせると言われました、ぐすん。