このときは手をつかまれているままで右にある部屋に連れて行かされた。

ベットがたくさんあるから仮眠室だと思う。



「昨日、放課後に凛を見たの。
 男と二人きりで歩いていたわよね」


ひどく傷ついた顔をしていて、目には涙も浮かべていた。

昨日は放課後に練習をして、悠と帰った。

ようやく私は手を一分間の間つなげるようになって、嬉しかったことが今のように感じられる。


「男嫌いじゃなくなったのね。
 彼氏だってできたのなら言ってくれてもいいのに」


必死に我慢しているのかプルプルと震えていて、透明な液体があふれ出す。

こんな状態で思うのはおかしいけどきれいだった。