「ほんとに知らなかったの?」


信じられないという表情の沙来にムッとする。

さっきの話を嘘だと思っていたらしい。


「一ノ瀬は私たちと同じ高2で、この学校で有名人よ」


まぁ、誰かさんは知らなかったけどねと私を見て笑うからどんどん小さくなる。


メンタルがズタボロ状態です。



「一ノ瀬は7組だからって言い訳にならないからね」

「うぅ」


心を読み取られるなんて。

もう私は何も言えません。