徐々に高くなっていくのに、ついていくうちに
完全に海音に抱きつく形になってしまった。
やられた。
もうこうなったら、さっさと付けるしかない。
一瞬の恥ずかしさをこらえて、早く終わらせる作戦に切り替えた私は
思いのほか、すぐ付けられて、
最初っからこうすれば良かったと、後悔した。
ギュッ…
離れようとしたら、今度は抱きしめられて離れられない。
『大好き。』
恥ずかしさはMAXだけど、そう言われると嬉しい気持ちが勝って、どうでも良くなる。
“わ・た・し・も”
口パクでそう返した途端に恥ずかしさが舞い戻ってきて、離れようとするけど
キスで口を塞いで
海音がそれを許さない。
唇を甘噛みされる甘いキスに
どんどん力が抜けていく。
支えられないと立っていられないほどに。
『いい顔』
なっ//
バカ。
ドンドンと海音の胸を叩く。
『ごめんごめん。』
ムスッとした顔を向けたけど…
『帰ろ?』
その優しい笑顔に結局丸め込まれてしまった。