駅に着いて改札までいってみても結歌の姿は見えない。
“結歌とはぐれた。探すの手伝え”
とにかく近くを探し回りながら
最近始めたSNSで狼義の幹部のグループに送る
それからほんの1分程で一希から
“俺らと一緒にいるから大丈夫。”
というメッセージとファミレスの名前が送られてきた
ああ…良かった…。
一希といるなら安心だ。
緊張と息切れで荒くなった呼吸が少し楽になった。
ちょうどファミレスもここから近く、走ったらすぐ着いた。
そっとマグカップを一希と花恋が座るテーブルに運ぶ結歌が目に入り、
『結歌!良かった…。』
ようやく、安心しきれた。
「じゃあ、俺らはこの辺で」
『悪かった。ありがとな。』