そして、小林くんが来てくれたあの夜の日の翌週。
週末、私は小林くんから「海に行かない?」とドライブに誘われて、小林くんがマイカーで迎えに来てくれることに。
鏡の前で口紅を塗る。
今日は…なんだかソワソワする。
小林くんの声が、いつもより優しい低めの声だった。
私…もう気づいてる。
勘違いじゃなければ小林くんはきっと、私のこと……。
私は……?
少しして、小林くんから「下に着いた」と連絡が入り、鞄を持って玄関に向かった。
鍵が入ってる、小物入れの近くにおいてある星の砂を見つめる。
「行ってきます…」
そして私は部屋を出た。
アパート前に停まってる、青の車の助手席の方から私は顔を覗き込むと、小林くんが手を伸ばしドアを開けてくれた。
「どうぞ」
「ありがとう…」