「いいんだよ、俺からのご褒美ってことで、行くの?行かないの?」
「行きます!余計なこと言ってすみません!」
「よーし、それでいい、じゃぁ土曜日でいい?」
「うんっ、オッケー」
「よしっ、いいじゃんその笑顔っ」
「え…?私笑ってた?」
「うん、めっちゃ自然に笑ってたな」
「そう…かな?」
「やっぱり早瀬の笑顔はキラキラしてるわー…」
そう言って小林くんは、窓の外に視線を移した。
笑わせてくれたのは、小林くんだよ…?
私はチケットを見つめる。
土曜日、デートではないんだよね…?
そう思って、少し胸がチクンッと鳴った気がした。