「あー…実は、数日前から気づいてた、早瀬のこと」
「えっ?」
「けど、しばらく会ってなかったし、勘違いだったらあれだし、なんて声かけたらいいか分からなかった、早瀬は気づいてる気配なかったしな?」
「だって、同じ通勤電車に、同級生がいるなんて思わないよ、スーツ着て大人になった姿とかだし…」
「まぁ…普通そうか?」
「普通?」
そう言って私が小林くんの方を見ると、小林くんは少し微笑みながら口を開いた。
「だって俺、早瀬のこと好きだったからさっ」
「……え?」
今……なんて?
なんか、さらっと…。
「だから、気づいたんだと思う、好きな人だったから」
「……っ」
あれ?
聞き間違いじゃない!?