幸子

違うのに……。

あの女子に言われてからずっと考えてた。

なんでいつもなら避けてしまうのに、

避けないのか。

司くんの気持ちに気づいてないわけじゃないけど、避けてしまうから……

にげてしまうから見てみぬ振りをした。




だけど……。

毎週水曜日に彼と、帰るうちに
気持ちに気づかないとって思ったの。



「っひっく…ひっく……」


「どうしたの幸子!!なんかあったの?」

「莉乃……。私……司くんを傷つけた!
私が避けたから……、見て見ぬふりしたから……!」



莉乃をみた瞬間、頭のなかでぐるぐる
考えてたことが溢れてしまった。




「ほ、ほんとは嫌いじゃない、
けど、好きかもわからない……。」




司くんは辛くないのかな、



「幸子?司くんのことどんな人だと
おもってるの?」


「え?」