強い力で腕をとられて、引っ張り上げられる。




…世界がぐるんと回ったような、そんな感覚




目を開けると




「は、づき…!?」





ハヅキが私の腕を乱暴に離した。





京星くんが座ったまま気だるそうにハヅキを見上げる。





「…なに?王様の命令、なんですけど」



「王様が何?」





ハヅキが京星くんの手から「キング」の紙を取り上げて、ビリッと真っ二つに破った。





「今日の主役は俺なんだけど」