「私とハヅキは幼なじみなんだけど。
家もけっこう近所で、小1から高1の途中までずーっと一緒!なぜかクラスもかぶること多くて」



小1から高1…私の知らない、ハヅキだ。



このみちゃんがテーブルの横にあるメープルシロップを手にとって、ドバドバッとかけた。




「ハヅキ私に負けず劣らず顔いいじゃん?だからめっちゃくっちゃモテてたんだけど。

でも誰にも、テキトーだった。

告られれば誰とでも付き合うけど、誰のことも好きじゃないから結局耐えかねた女子からフられる。

で、またすぐ告られて、付き合って。こいつ恋愛不感症なのかなって思ってた~」



ニカッと笑うこのみちゃん。




「だからすっごいビックリした。
学園祭で、ハヅキが紗英ちゃん攫ったとき」