それからハヅキに言われるがまま、黙々とワークをこな…すことはできなかった。
だって、さすが弱点克服ワーク。見事私の苦手なところばっか集まってる!片っ端からわかんない!
でも。
「だから、この数字をはじめの式に代入すると…ね。答え出たでしょ?」
「わ、ほんとだすごい。やばい、とけたー!」
ハヅキの教え方が死ぬほどわかりやすい。
はじめてここの単元ちゃんとわかったかも…!
喜ぶ私ににっこり笑うハヅキ。
「ははは。いーなぁ、バカは人生楽しそうで」
「ちょっ、どういう意味!?」
私の言葉は無視して、今度は京星くんのワークをのぞきこむハヅキ。
「どう?解けた?」
「…ここがどうしても分かんねー」
「あー、うん。考え方は合ってるよ。あとは…」
真剣に京星くんに勉強を教えているハヅキ。
…バカな私だけど、ハヅキに勉強を教えてもらってたらわかる。こいつタダモノじゃないって。
保育園の頃まではハヅキがこんなに頭いいなんて知らなかったな。