私の声に反応して
目を擦りながら顔をこちらに向ける彼



そこには私が思っていた極道顔はなく、
間近で見る彼の顔は、精悍な顔つきで切れ長の目が印象的だった。



「なんかよう?」


彼が眉間にシワを寄せて機嫌悪そうにしているので、なんだか少し腹が立って


「いや、図書室しめるので、、。」



と冷たく言い放つと現状を理解したのか
彼は「すいません」と言いながら慌ててカバンを握りしめて立ち上がると




バサバサっ____



カバンの中のプリントや教科書が全て床に放り出された。



「ああっ、、ほんとすいません。」



さっきまでの機嫌が悪く威圧的な態度とは違って大きな背中を小さくして、威厳ある顔を真っ赤に染めて慌てふためく彼がなんだか可愛く見え



床に散らかったら彼の持ち物を一緒に拾い上げた。