「えー、じゃあ燃やしちゃう?」



綺麗な顔をした彼女からありえないような話が出てきたので驚いた。



「え、何言ってんの?」



「いや、火事でもしてビルごと渡辺組が建て替えれば、いくらかシマが広がるかなって。

あれ?、沙彩さん辞めたの?」



俺の店のリストをみながら
淡々と話を進めていく彼女


こんな君を見せつけてられる度
俺はあの雨の日を思い出す。



「あぁ、辞めたよ。」




「馬鹿だね。ああいうのは使える内は
薬漬けにしてでも店に置いとかないと。」




「皐さん、やっぱりどぎついね。
頭イカれてるんじゃない?」