「うわっ、雨降ってきた。」


1年生の声に顔をあげて外に目をやると
窓にポツポツと雨が跡をつける。



雨かぁ...。

狭霧君と最初に会ったのも雨の日だったな
など思い出に浸ってみる。


思い出せば思い出すほどに、
あの日彼はどんな気持ちでどこを見てたんだろうと疑問にかられ

旧校舎に行ってみたくなり
1年生に予定があると嘘をついて仕事を押し付け先に切り上げた。