_________ あの日以来、私が鍵閉め当番をする木曜日は 狭霧君が図書館に入り浸るようになった。 何かを特別するわけでない。 基本図書室は私語厳禁だし、私も仕事がある。 狭霧君は寝るだけの日もあれば、本を読んだり何か勉強をしている日もある。 ヤクザの息子と呼ばれる彼が 図書室で私に見せる姿は なんだか不思議で、こそばゆい感じ。 だけど、そんな時間が私には心地よかった。