唖然として、後ろを振り返る女の子たち。
それからびゅんっ!!とまた横を勢いよく走って通っていく人物。
花莉のあとを追いかけていったのは、詩優だ。
数秒後には
「詩優様~!!!」
と言いながら詩優の後を追いかけていく女の子たち。
…大丈夫かしら……
まぁ、詩優がいるから心配いらないか。
なんて思いながら前を向いたら、まだ数名の女の子たちが竜二と倫也にくっついていた。
その中にはやっぱり吉田さんもいて……。
やっぱり見ているだけで胸が痛い。
ずっと見ていたくないのに、目が離せなくて。
ここから逃げ出したいのに、足が動かなくて。
まるで石になったみたいだ。