「花莉が大好きだから書いたの。私の気持ち伝わった?」




そう聞くと、花莉は顔を上げて




「うん!!私も京子大好き!!」




嬉しそうに笑う。
……本当に可愛いなぁ。




「ありがとう、花莉」




ぽんぽんと優しく花莉の頭を撫でてあげると、ぎゅっとさらに強く抱きついてきてくれる。
それがたまらなく可愛くて、私も詩優に見せつけるように花莉を強く抱きしめ返した。




花莉はほんと鈍感ね。
目の前にジェラシービームを送ってくる詩優がいるのに、それに気づかないで。




「私ね、大好きな花莉のためにチョコマフィン作ってきたの。よかったら食べてくれる?」


「え!?嬉しい!!」




花莉はまた顔を上げて、きらきらと瞳を輝かせる。
けれど、すぐにその瞳は悲しそうな目へと変わってしまって…。




「京子…ごめんね。私……みんなの分作る時間がなくて…市販のしかないの…」




俯いて、しょんぼりした表情の花莉。