「京子!!おはよう!!」



教室に戻ると、ぎゅっと私に抱きついてきたのは花莉。
そしてその隣には詩優。私の前の席は空席でまだ明日葉は来ていないから、私が来るまで花莉を守っていたんだろう。





過保護ね。
まぁ、花莉が可愛すぎるから仕方ないか。




「おはよう、花莉」




私もぎゅっと花莉を抱きしめ返す。

すると、詩優がなんだか面白い顔をする。無理矢理笑おうとしてるけど、少しひきつってるような。





嫉妬だろう。
詩優は花莉が大好きだから。





でも、私も負けないくらい花莉が好きだから渡さないもんね。
第一詩優は花莉のこと独占しすぎなのよ。私にも少しくらい譲ってくれてもいいんじゃない?




「手紙ありがとね!!」




花莉が手に持っているのはピンクの封筒。
そう、詩優の頼み事のあとに私が花莉の下駄箱にこっそり(?)入れておいたラブレター。




本当は手紙を見つけた時の詩優と花莉の反応を見たかったんだけど…。
呼び出されたいで見れなかったからなぁ……すごく残念。