「なーんだよ、その言いがかりは!?」と言って高坂さんは久保に喰ってかかった。

 ケンカが始まりそうな雰囲気になってしまった。
 すかさず浦本が仲裁に入る。

「やめなよ2人とも!」

 それでも対立は治らない。

「元はと言えば、アンタの浮気のせいなんだよ!」

「なーんで私のせいにする!?」

「だからアンタが浮気したから!」

「テメェー! 言わせておけば!」

 高坂さんは鬼のような表情となり久保の胸ぐらをつかんだ。

「おおーい!」

 状況を悪化を危惧した浦本が強引に2人を引き離した。
 厳しい表情で浦本は久保に強い口調で促した。

「由香里は教室に戻って! あとは私が話しを付けるから!」

「…!」

 久保は憮然とした表情で1人、立ち去って行ったようだ。