それからの俺ってば、気分がすぐれないでいた。
 学校には出て来るものの授業には集中出来ない状態だった。

 英語の授業なんかボーッとなって先生の説明を聞き逃してしまったり、指されても間違った回答やトンチンカンな事を言ったりして無茶苦茶、怒られてしまうのも度々だ。

「ボケーッと他の事を考えていたのか!? ちゃんと授業に集中しろ!」

「あ、ハイ! すみません!」

 こんなザマだ。
 そんな俺を真由はただ漠然と見るだけだ。時には…

「天崎くんだっけ?」

 珍しく真由の方から俺に声をかけて来た。
 くん付けするなんて妙な感じだけど、まあ無視されるよりはマシかな?

「なーに?」

 俺の心が揺れ動き始める。

「あんた、学校へ何しに来ているの?」

「何しにって…、勉強する…為だろう?」