「そんな事はない!」

 自慢の魔法が効いていない事に、さすがの堀田も焦りの色が隠せないようだね。

「ひょっとして、もう魔法が使えなくなってしまっていたりして」

「んなハズは」

 ニヤリとする真由。

「じゃあもう一度、私にかけてみて」

 今度は堀田は真由に魔法をかけてみた。
 同じような方法でかけてみる。

 真由は立ったまま目がうつろになるフラフラになりだしけど、急にパッと正気に戻ったような動きを見せた。
 かかったフリをして芝居をしたのだ。