「ま…、真由…?」

「…」

 なぜか真由、全然動く気配がない。

「エレナ? どうしたんだ? 早く天崎くんを刺せよ」

 堀田がこう促すけど、真由は動く気配がない。

「…」

「エレナ!」

 真由の反応が無いのが気になって堀田が歩み寄って来た。
 思わぬ事態を目の当たりしたのはこの直後だ。

 堀田は真由の肩に手を触れた。
 何と真由の身体は蒸気のような煙に包まれ消滅したじゃないか!
 ドロドロに溶けた真由を見て驚愕の声を上げた堀田。

 煙が消えた後、残ったのは小さな人形だ。