「翔平、大丈夫だよ。脅威はもう過ぎ去るからねー」

 凛のささやきが俺の耳に入って来たけど、何なんだ?

 脅威は過ぎ去るって?

 うーん…

 分からないな。

「え?」

 俺はふと、真由の方に目をやった。

 そう言えば真由…

 俺に刄を向けたままだけど…


 なぜか突っ立ったまま俺の顔をジーッと見るだけだし。


 恐る恐る声をかけてみる。