「助かったよ」

 ホッとする俺に対し、エイルさんはゾッとするような事を話した。
 
「もう少し遅かったら今頃、天崎くんは完全に消滅していたかもしれません」

「消滅って…?」

「魔毒のウィルスは生きた人間や他の動物を侵食してしまうと言う恐ろしい効果を持っています」

「恐ろしい効果?」

「ハイ。内臓や骨まで全て食われてしまって最後は何も残らなくなってしまうぐらいに」

 夢の中で堀田が説明していたのと同じ解釈だと思った。

「こ、怖ーい!」

 マジで、ゾッとするような状況じゃねーか!