「調子はどうよ?」

 調子はどうよを質問されて俺は自分の身体を意識した。
 スッキリとした気分だ。

「何ともない!」

 両腕や両肩を動かす俺。

「それは良かった」

「浦本が治してくれたの?」

背後から声がした。

「私です」

 浦本が指差した方向に目を向ける。
 そこに長い髪を後ろ手に巻いたキレイな女のコが箒を持って立っていた。
 目を見開いて女のコを見る。

「あのー、どちら様でー?」

 女のコはニコッと笑みを見せた。