私は呆れてしまい、お姉ちゃんを怪訝な眼差しで見つめた。

「変な事じゃない、真面目に言ってるんだよ」

「真面目って」

「イイから! 空を飛んで来る!」と言ってお姉ちゃん、私の尻をバチーンと叩いた。

 お姉ちゃんは細かい事を言うのはキライなタイプだ。
 理屈っぽいトコは無い事も無いけど、あーだこーだと説明するのが面倒なのだ。

 私も両親も、その辺りの事は十分に理解している。
 物静かな性格のクセに怒らせると声がデカくて怖いし。

 これをやれって言われたら、素直に従うだけなのだ。