「魔人形?」

「魔粘土で作られた人形でね、魔法をかけるとその人のクローン姿に変身しちゃうってワケ。ニセモノの真由の正体は、魔法をかけられた人形なんだよ」

「そうなんだ」と俺は魔人形をまじまじと見た。

 凛はいきなり俺を抱擁し始めた。

「怖くなかった翔平?」

「まあ怖いと言えば怖かったけど…、あ! そうだ!」

「うーん、どうしたの?」

「母さんがさっきのニセモノに襲われて、自宅のリビングで倒れたままなんだ! 急いで帰らないと!」