今日は天気は良くないって事は俺も知っていたハズなんだけど、真由との会話のキッカケを作ろうと咄嗟に思い付いたセリフだったのだ。

 会話が途切れてしまった格好になったから俺の期待は見事に外れてしまった。

「なーにこの男? 変」とボソッと言って真由は立ち去ろうとした。

「あ! あ! 真由!」

 真由はパタッ立ち止まると、振り向いて強く言った。

「私の事、真由なんて気安く呼ばないでくれるぅ!? 不愉快なんだけど!」

 唖然となる俺。

「なーに言ってんだよ? 俺と交際の仲だろう?」

「ハァ!? なーにそれ!? いつからアンタと!?」

「入学の時からだろう!?」