それでも何とかギリギリ大きい声で要件を話す。

「ニセモノの真由がウチに来ているんだ!」

「え? マジで?」

 俺の通話は浦本には聞こえたようだ。

「母さんが襲われて気を失っている!」

「ニセモノはまだいるの?」

「俺の部屋でくつろいでいやがるよ! どうしたらイイんだ!? 上条さんって言う…」

 浦本が指示して来た。

「昨日、私が渡した防御アイテムを使って!」

「そうか! あれか!」

「気をつけ…」