誰かいる。

 不法侵入者?

 まさか泥棒?

 そう思ってしまう。
 俺は足音を立てないように注意しながら階段を上がって行った。

 慌てて部屋を出たから出入り口のドアは開けたまま。
 俺は壁にベタッと身を寄せてそぉーっと中の様子を伺った。

 ゾッとなって、思わず声が出そうになった俺。

 いつの間にか、真由の姿があるのだ。
 椅子に座って窓の方を見ている。

 制服のままだし、学校からこのまま自宅まで来たのか?