ハリスは傍のテーブルに置いてある写真に手をかざした。
 真由と天崎が写っている写真だ。フワリと宙に浮かんで漂い始める写真。

 サッと人差し指、中指の2本を突き出すと写真の中の天崎が消えハリスの姿に変化した。

「こうでなくちゃねー。エレナの相手に相応しいのは…」

 自分だとハリスは自信満々に思った。

 エレナを絶対に我がモノにしたい!

 どうすれば良いのか?

 作戦構想は既に頭の中で完成している。