「危険な魔法を伝授したばかりに、クラスのコがとんだとばっちりを受けているんだよ」

「それは悪かったね。迷惑をかけてしまうとは僕も心が痛むよ」

 浦本から話しを聞いて上条さんは師範としての責任を痛感したようだ。
 グラスを置き頭を掻き始める上条さん。

 浦本は細いスプーンでワイングラスの底に残ったシェイクをかき混ぜ始めた。

「どうするの? どうしたら魔法が解けるの?」

 浦本の問いに上条さんは少し考えて言った。

「僕に任せるとイイ」