「魔法、魔法って言っているけど…単なる催眠術じゃないの?」

 日比野嬢がこう言った。

「本物の魔法使いだって高坂麗亜が言ってたから、単なる催眠術師じゃないハズだよ」

 ここから俺たちの会話が始まる。

「俺たち素人じゃ、何も手が出せないじゃないよなー」

「専門家に頼むとか?」

「どんな専門家?」

「マルセル=ハーレスって言う有名な外国人女性の魔法使いが東京にいるじゃない。その人に頼めば」

「金かかるみたいだよ」