杉田は俺を睨んだ

つり上がった目が
痛いほど
俺につきささった

「どうしてスミレを狙った?」

「どうして?

俺の好意を無駄にするからだ

告白してやったのに
他に好きな人がいるからって
断りやがって

どいつもこいつも
瑛汰、瑛汰って

あんたのどこかいいんだか!」

「そういう考え方だから
好きになってもらえないんだろうが

捻くれた奴に振り向く奴なんか
いねえよ」

「なんだと?」

「さて
どうする?

警察に行く?
それとも
こんな真似はしないと誓って
水に流す?」

「ははあ?
俺は引き下がるわけないだろう」

「困ったね~
なら俺は夕方、警察に行って
被害届を出してくるよ」