私は瑛ちゃんにお弁当を渡すと
自分の教室に向かった

受け取ってくれないと
思っていた

瑛ちゃん
昨日、電話は嫌がってたし

でも
作りたかった

毎日
コンビニ弁当かカップ麺なんて
体に良くないもの

私にできることなら
瑛ちゃんに
何でもしてあげたい

そばにいれなくても

瑛ちゃんのために
何かできることはあるはず

私は信じたい
絶対に何かできることがあると
信じたかった

まだ誰も登校していない教室に
入った

初めてかもしれない
教室に一番に入るなんて

瑛ちゃんにお弁当を渡すには
早く行かないと
…と思っていつもより
早く家を出発した

相変わらず
お姉ちゃんは二日酔いで
頭が痛いと言いながら

朝の用意をしていた

机に座って
鞄を置いた

机の中に教科書類をしまおうとすると
白い封筒が中に入っていた

中には紙が一枚
入っていた