真田くんはプレイボーイ






「つ、つつ、付き合ってくださいっっ!」


「いいよいいよー!今フリーだし!」


「い、いいんですか!?」


「うん、この前フラれたばっかだからw。でも俺普通に他の女の子と遊ぶよ?」


「え?」




これが二ヶ月前の出来事


そして




「さとしー!お弁当作ってきたけど食べる?」


「ええー!まじ?食べる食べる!もう全力で食べる!」


「さとしー今日遊ばない?」


「いいねーどこいく?」


「ホテルがいいなぁ?」


「エッチー」



これが現状

ちなみに前ページでお察しの通り、さとしと呼ばれる女の子の輪の中心にいるイケメンは

私、北野圭花の彼氏です。


一応。





真田聡志


高身長で美形で運動神経も抜群で、女の子からはモッテモテ


それをいいことに彼はいわゆるプレイボーイと呼ばれる人種で、取っ替え引っ替え女の子と遊んでいる


でも私はそんなどうしようもない彼が好き


んーきっかけはねぇ


本当単純なことなんです




そう!あれはまだ入学してまだ間もない頃、
(語り出した)


私は電車通学できったないおっさんからまさかの痴漢を受けておりました


もう気持ち悪くて仕方のうて泣きそうになってたその時です!!


王子様が現れました


さりげなく私とおっさんの間に入り、


『おはよう、待った?』


と、声をかけてくれたのです!


知り合いのフリをする作戦だったらしく、上手くいっておっさんはそそくさと逃げて行きました


そして私はその王子様に一瞬で恋に落ちてしまいましたとさ。


あ、まってまだつづきがある!


えっと、私は二ヶ月前意を決して王子様に告白をしたのです


そしたらなんと!ななんと!


王子様からはまさかのオッケー!


これは!両想いコース!?


めでたしめでたし






ともいかず!!


付き合うことはできたんですが


なんと彼はびっくりするくらいのプレイボーイだったのです!


つづく、、


って感じなんですよねぇ



ご覧の通り目の前の私の彼氏のはずの真田くんは今日も女の子カーニバルラッタッタ



まあ…付き合う時にちゃんと言われてるから今更なにも言えないんだけどね



そしてもちろん私の片思いは続いている!


その理由がこちらっ!


ででん!!




二ヶ月前


「でも俺普通に他の女の子と遊ぶよ?」


「え?」


「だって女の子ってみんな可愛いじゃんね。
1人に絞るなんてできないよー!みんなと遊びたいしイチャイチャしたいもん。」


はひ?


「そりゃ付き合うって関係なのは1人だけにしようってこの前学んだから、君だけだけど
遊ぶだけなら問題ないでしょ?」


こ、この人はさっきからなにを言っているんだろう


「えっと、つまり、付き合うけど、付き合ってるから特別なことするとかそう言うわけではないと?」


「そゆことー!みんなとする」


あ、まじ?


そうなの?


「じゃ、じゃあ、私のことは好きではないと?」


「当たり前じゃん、あったばっかだし今」


お、オーノー


なんかぶっ飛びすぎで笑うんだけど


とりあえず付き合えたからと言って両思いコースではないと…


なるほど


なるほどねぇ理解理解


「わかりました!!じゃあ付き合っていくうちに私のことを好きになってもらえるように頑張ればいいんですね?」


「…ん?」


「そうすればきっと特別な関係になれるんですね!!」


「いや、ん?俺そんなこと言ってないけど」


「わっかりました!任せてください!絶対惚れさせて見せます!!」


「ん、んー?」




てなかんじだ!


私が頑張ればきっとプレイボーイを卒業するってことでしょ!?(違う)


だから私は付き合いたて当初めっちゃ頑張ってた



「真田くーん!お弁当作ってきたよ!めっちゃ美味しいよ!」

「え、卵焼きしか入ってないよ?」



「真田くーん!今日もかっこいいね!大好きだよ!」

「お、おお」



「真田くーん!クッキー作ったよ!食べて!」

「昨日ももらったけど…」



このように健気に(違う)めっちゃ頑張ってたのに…これはちょうど一ヶ月前


「あ、あのさ北野。尽くしてくれるのは嬉しいんだけど…ちょっと迷惑」

なっっ!!

「もう少し距離置いてくれない?」


と、まあドストレートに言われてしまったので最近は少し抑えております……


真田くん曰く

『俺が他の女の子と話してる時とか構ってこないでくれる?』

と言われてしまい、真田くんが1人の時しか話しかけることを許されなくなってしまいました


そして人気者の真田くんですので1人になるタイミングなんてなかなかないのです!


朝の登校時間のみ!


私はその時間にかけているのです!