「そんで、何でこんな遅いんだ?」

「人手不足というか・・・残業で・・」

「ちゃんと仕事してんだな、偉い偉い」

そう言いながら褒めてくれてるんだけど


「何か、子供扱いしてない?」

「そうか?酔いつぶれたとこが印象強いから
つい・・・な。ははは」


ははは・・じゃないし。


ふてくされる私に


「明日も残業なのか?」

「たぶん・・・」

「そっか、なら明日仕事終わったら連絡しろよ」

「仕事終わったら?」

「俺んとこでめし食えばいいだろ」

「あの居酒屋さん・・?」

「あぁ。な?」

「う、うんっ!」

思わず、力が入ってしまった。

「よし、機嫌なおったな」

やっぱ、子供扱いされてる気がする・・・


「携帯は?」

差し出された手の上にバックから取り出した携帯を乗せると

手早く番号の登録を完了させた。


「風呂入ろうっとー
ちひろも早く寝ろよ」

お風呂へと向かってしまったけれど


祐二の番号を眺めながら、ニヤニヤがとまらない。

布団に入ってからも

番号ゲットだぜー

なんて一人で浮かれてしまっている。