「なー、あとで
頼みあるんだけど」

オムライスを口に運びながら
目の前にいる私にそう言いながら
じっと見つめている。

頼みって言われると
何か不安になってしまう。

「うん?どんな?」

平静を装いつつもそう聞き返すと

「髪切ってくんない?」

と言いながら
自分の髪を触っている。

・・・髪?髪ってこの毛の事??

「え?私・・素人なんだけど」

「知ってる。そもそも
そもそも、そんなクオリティ求めてないし」

いかにも、期待してないですよ的な言い方だけど

自分の前髪ぐらいしか切った事ないのが現実だし・・・

「え?私が切って大丈夫なの?」

「気にしないから大丈夫」

「そう・・・それなら・・」

とは言ったものの・・・