そんな状態で眠れるはずもない私は
朝の6時から、ぼーっと動く洗濯機を眺めている。

「休みなのに早起きだな?」

そんな私の横を大あくびをしながら
兄が通り過ぎ、顔を洗っている。

「あ、うん。
洗濯物たくさんあったから。
お兄ちゃんも早いね。どっか行くの?」

「んー?玲香の家から荷物運ばないと」

「え?あ・・・あぁ、そっか。そうだよね」

昨夜の売り言葉に買い言葉のせいで

今日出て行かないといけなくなったんだった。

「ところで、今日不動産屋に行って
今日入居できんのか?」

「あー・・・どうだろう。たぶん
そういうとこあるんじゃないかな?」

「まぁ、別に今月中に見つかれば問題ないし
急がなくてもいいから」

「うん、とりあえず探してみる」

良かった・・・

今日見つからなかったら
窮地に立たされるとこだった・・