あまり眠れないまま朝を迎え
カーテンの隙間から太陽の光が差し込み始めていた。

昨日の今日で
いろんな事が一気にありすぎて
頭がついていかない。

部屋を出て顔を洗っている所で
スーツ男も起きてきた。

「お前、仕事してんの?」

顔を拭きながら
後ろに立っているスーツ男と
鏡越しに目が合った。

「してます・・」

「今日休み?」

「はい、休みです」

振り向いて顔合わせて会話するべきなのだろうが
寝起きでボサボサ髪のくせに
妙に整った顔立ちの男のせいで
免疫のない私は

タオルで半分顔を隠しつつ
鏡越しでの会話を続けるのが精いっぱいである。